アルツハイマー型認知症について

こんにちは!小宮生也です。
高齢者4人のうち1人は認知症?なんて言われている昨今。認知症は他人事ではありません。今や社会でどう認知症の人々を支えていくか、が超高齢社会を乗り切るカギとなっているのです。そのためには認知症についての基礎知識が必要です。

認知症の中でも代表的な「アルツハイマー型」認知症について小宮生也がお伝えしていきます。

認知症とは?脳で何が起きているのでしょう

アルツハイマー
認知症、物忘れ、ぼけ、と色々な表現を聞いたことがあるでしょう。
アルツハイマー型認知症の人の脳ではこんなことが起こっています。脳は何をしている?かというと人間の活動をコントロール司令塔のような役割をしています。認知症とは、脳の細胞が急速に死んでしまうことで、脳の司令塔の働きに不都合が生じます。

その結果、さまざまな障害が起こり、生活に支障がでてきます。この状態がおよそ6カ月以上継続している場合、認知症の診断がでます。

ただし、実際には物忘れが始まってすぐに受診して診断されるケースは非常に少ないのが現状です。「最近物忘れが多い?」と思ったら、小宮生也的に、半年前はどうだった?と比較してみるのも良いと思います。

脳の大部分をしめる大脳は、左右の大脳半球にわかれています。

  • 記憶(覚える・思い出す)
  • 感覚(見る・聞く)
  • 思考(理解・判断)
  • 感情(喜び・悲しみ)
  • 身体全体の調節(呼吸・睡眠・体温調節)
  • このような生きていくために必要なほとんどの働きを脳でをコントロールしています。

    100億もの神経細胞が多数の襞をつくっており、厚さ数ミリの層をなす大脳皮質と呼ばれていますが、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つのブロックにわかれています。

    参照元:http://health.goo.ne.jp/medical/body/jin010 大脳・間脳・中脳・延髄の図

    それぞれ異なった機能を分担しています。

  • 前頭葉は「コントロールや意欲」
  • 偏桃体は「喜び、悲しみ」
  • 海馬は「覚える」
  • 側頭葉が「記憶の保存、聞く」
  • 後頭葉は「見る」
  • 頭頂葉は「体の感覚、空間認識」と割り当てられています
  • 認知症を引き起こす主な病気とは?

    アルツハイマー病と言われる病気が認知症を引き起こす代表的な病気です。大脳皮質連合野や海馬領域を中心にβアミロイドというたんぱく質のゴミが点きます。

    これをアミロイド沈着や老人斑と呼んでいます。

    タウタンパクが神経細胞に異常蓄積してしまい、神経細胞のネットワークが壊れてしまう状態なのです。この細胞同士の伝達が上手くいかないことで脳の司令塔としての役目を果たせなくなっていきます。βアミロイド沈着の最大の要因は加齢と言われています。また、遺伝因子やライフスタイルも影響を与えています。

    βアミロイド沈着は40歳代から出現しているもので、80歳代になると約3分の2の人に見られます。

    アルツハイマー病の行動障害について

    認知症による行動を「問題行動」と呼んでいましたが、実は本人にとっては大変、意味のある行動のため、「行動障害」と呼ぶようになりました。「問題行動」とは本人の置かれている立場を理解できず、まわりから見たら厄介な不可解な行動にみえるため、そう名付けられたのだと小宮生也は考えます。

    βアミロイド沈着がみられてすぐに認知症の症状がでるわけではありません。大脳皮質に沈着が始まり、約20年ほど経つとアルツハイマー病を発症しやすい、と言われています。アルツハイマー病は突然変異で起きる病気ではないのです。ゆるやかに発症し、ゆっくりと坂を下るかのように進行していく病気です。物忘れといった記憶障害、見当識障害が比較的早い段階で症状として出始めます。その他の症状としては、不安・うつ・妄想が出やすくなります。

    認知症と呼ばれる人の約50%がアルツハイマー病です。内服や適切な介護によるお世話で進行を遅らせることができても、治すことができない進行性の病気なのです。アルツハイマー病による記憶障害ですが、海馬の萎縮によりエピソード記憶の障害を起こします。「いつ、どこで」という出来事の記憶が著しく悪くなった状態です。

    出来事全体を思い出せない、全体がすっぽり抜け落ちてしまうのが特徴です。ご飯のメニューが思い出せないのではなく、「ご飯を食べた」という出来事自体がすっぽりと抜け落ちてしまう記憶障害をさします。記憶の中にないのですから、本人にしてみれば「ご飯はまだ?たべさせてもらえない」といった具合になるのです。

    小宮生也が思うに、これは出来事全体がぬけてしまっているため、本人にとってはとても重要かつ正しい主張をしていると言えます。しかしお世話している人にしたら、「ご飯を食べたのに食べていない」「食べさせてもらえない」等言われてしまうのは心苦しいものです。最初は「さっき食べましたよ」と優しく答えてあげられるでしょう。しかしやりとりすら忘れるので数分後に再び「ご飯は?」と始まります。こうなってくると「さっき食べたじゃない!なんで覚えてないの!」と声を荒げたくなってしまいます。

    また、近時記憶障害や時間の失見当も目立ちます。新しいことが覚えられない、数分前のことを忘れてしまう、時間の感覚がないため、日時や季節がわからなくなります。ただ、古い記憶は比較的保持されているため、昔のことはよく覚えています。まるで古い記憶のタンスの引き出しを次々と開けているような感覚でよく覚えているものです。

    ただし、症状の進行により、場所や人物の失見当もみられます。昔のことをよく覚えていると言っても時間的、空間的とらえ方ができないため、つじつまのあわない話に聞えてしまいます。

    じつはこの状態は本人をとても不安にさせるのです。記憶がないがために、目の前にいる人が誰なのかわからない、場所もわからない、現在の状況と昔の自分が覚えている記憶がごちゃごちゃのまま、生きている状態なのです。アルツハイマー病の場合、最初は運動機能が一気に衰えないため、動き回ったり歩き回ったりすることがあります。

    これを「徘徊」と呼んでいますが徘徊には必ず目的があります。目的地を探している、人を探しているのかもしれません。かすかな記憶の中、徘徊という行動をとり、記憶をつなぎ合わせていく、そのために行動をとらなくてはならない状況はとても不安と言えます。

    アルツハイマー病は知れば知るほどその方の過去の物語に寄り添う、心に寄り添うお世話が大切だ、ということを理解しておきましょう。

    まとめ

    アルツハイマー病は認知症の方の半分を占めています。記憶障害から始まり、記憶がないことの不安からさまざまな行動を起こします。目の前にいる子供のことも認識できなくなります。

    でも、よくその方の「声」を聴いてみて下さい。「私の子供はまだ小さくてね、今日はまだ帰ってきていないようだわ」と言ったとしたらその方の記憶は子育てをしていた頃の自分になっているのです。

    新しいことは覚えられない、今のことはよくわからない、だから目の前の現実が時系列として説明がつかないだけでその方の心の中に「子供」はいるのです。認知症の方がかすかな記憶で日々を送っている時に「どの時代の物語」を語っているのかを探り、その世界に寄り添うことで安心した気持ちになるのです。

    そして穏やかな気持ちで毎日を過ごすことが認知症の進行を遅らせるカギにもなるのです。以上、アルツハイマー型認知症について小宮生也がお伝えしました。

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